Fender Amp EQの謎
今回は、最終的には、こちらの本のお話し。
アキマツネオさんの著書。
ギター・アンプの真実
こちら、ギターの方、ベースの方に猛烈におすすめです。
私は長年の謎が解けました。
大昔、40年くらい昔、
Guitar Magazineに次の様な記述があった。
『Twin ReverbのEQの回路、
Treble と Bassは、ブーストしかできない。
Middleは、カットしかできない。
Treble,Middle,Bassは、0,10,0でフラット。
実際には、3,10,3 くらいの位置でよいバランスで鳴る。』
この記述は、誠にありがたかった。
当時Twin Reverbは、今とは比べものにならないほど高価で貴重。
アマチュアで個人所有されていらっしゃる方は皆無。
評価のとても高かったTwin Reverbながら
自分には SutudioのTwin Reverbが使いこなせなくて困っていたところ、
なるほどこうゆうことか‼︎と感動した。
Twin Reverb以外のアンプであっても
Treble,Middle,Bass 5,5,5で変なら、3,10,3を試す様になった。
稀にそれでも変なら、一部のMarshall等で10,10,10を試す様になった。
が、この件、私の周りでは知らない人が多かった。
極め付けは、当時のFenderの輸入代理店に勤務していた際、
気がついたら、Twin Reverbの取扱説明書のEQの記述、
『Treble,Middle,Bassそれぞれ、
右へまわすとブースト、左へまわすとカット』と記されていた。
担当の係長に電話して
『取説間違ってますよ。
Treble と Bassは、ブーストしかできない。
Middleは、カットしかできないはずですよ。』って言ったら、
間違ってるはずがない!って猛烈に怒られた。
あ〜、知るもんか!って思った。
その5年ばかり後に、
お仕事でギターやベースを弾かれる方しかいらっしゃらないショップを持つメーカーに転職した。憧れの大御所様方もいらっしゃる。
会社に慣れたきたある日、同僚に聞いてみた。
『ねぇ、ねぇ、Fender Amp.のEQってさ、
Treble と Bassは、ブーストしかできない。
Middleは、カットしかできないよね?
0,10,0がフラットだよねぇ?』
『えっ?あ?そう、そう、そうだよねぇ。』
と、いつもと違って歯切れが悪い。
ん?やっぱ違うのかな?
つ〜か、言っておきながらフラットってやっぱりなにか変だな?
でもそれでも、
0,10,0〜3,10,3が自然に、基準あたりに聴こえるのは間違いない気がする。
それからまた時が過ぎて、
ネットでかなりのことが調べられる様になっても
真実を確かめられないでいた。
ある時、
『うちのFunk Band でGurtar弾かない?』とお声掛けいただいて、
『下手だけどイイですか⁉︎ホントにイイですか⁉︎』と嬉しくって入れていただいた。
Funk Band 長年ヤりたかった‼︎
ところが‼︎
このFunk Bandの選曲が難しかった。
シビアなセッティングができないギターではとても弾けない。
あらたにシビアなセッティングができるギターを購入。
大昔、友人に譲ってもらったガリガリのFender Super Champをリペアに出した。
ギターアンプ、ベースアンプのメーカーさんであり、
数々のメーカーのアンプ類のリペアもされてる某有名社さん。
それまでも、ギターアンプ、パワーアンプ、エフェクター等の修理をお願いしたことがあったものの、常に宅配便で依頼して、代引きで返送してもらってた。
Super Champのリペアをお願いした際、
たまたまタイミングがあって、持ち込みと引き上げに車でお邪魔した。
社長さん自らご対応いただいた。
リペア引き上げの時、聞いてみた。
『Fender Amp.のEQ.
Treble と Bassは、ブーストしかできない。
Middleは、カットしかできない。
Treble,Middle,Bassは、0,10,0でフラット。と
一部では言われてると思いますが、本当ですか?』
まず、社長さんと、側にいらした技術者さんに 鼻で笑われた。
『まぁ、当たらずしも遠からずなんだけど、
まず、ギターアンプやベースアンプにフラットなんてねぇだろーよ。
オーディオと比べたって、フラットなんてことねーよな。
近頃は、プロの連中まで若いのが、5,5,5がフラットだって言いやがるんだよ。
弱っちゃうよぉ。
EQは、回路の前段階で上げたり下げたりいろんなことしてんだよ。
Midは、Treble,Bass動かすと動いちまうしな。
EQは、一回全部10にして、要らねぇとこカットすりゃーいいんだよ。
Vol.も全部10にしちゃえ。
ほら、Mid Boostも引っ張っちゃえ。
Super Champは、Leadも引っ張っちまえ。』
『え〜っ⁉︎ わたし、そこまで歪ませないから、そこまでしないっすぅ。』
子供の頃から慣れ親しんだ近所のおじさん達の口調で、
優しく、暖かく、熱く、楽しい、弾き手に寄り添ってくださる社長さんだ。
Super Champ やっぱ イイねぇ🎵
私、この時になって、自分の間抜けさに気がついた。
そうだ‼︎ FenderのEQのPotは、Passive Potだ‼︎
ブーストしかできない。ではなく、
ブーストされたものを カットするPotだ‼︎
なるほど、技術者さんにしてみれば、
10にしてからカットするのが当然の理屈だ‼︎
が、折角教えてもらっても、
頭の解釈がいまいち追いつかない。
要は、最終的に耳で聴いて判断するしかないことに変わりはない。
が、参考とする知識の整理がつかない。
↓全部こちらに書かれてあった!
アキマツネオさん著書【 ギター・アンプの真実 】Amazonさんのリンク
↑全部こちらに書かれてあった!
長年の謎が解消。
ギタリストの方は、全員読まれるべき。
ベーシストの方にも読んでいただきたい。
本件、長年多くの方々に質問してきたが、
明確な回答はなかなか得られなかった。
まるでご存じない方も多い。
5,5,5をなんの疑いもなくフラットだと思い込んでる方も多い。
実存しないフラットを信仰してる方も多い。
ケーブル2本比較して、
こちらの方がよりフラットな印象と表現することがある。
意思疎通には便利な表現だ。
ホントにフラットなのかは疑わしい。
メーカーさんの周波数特性のデータ数値が、
横一直線であったとしても、
オーディオメーカーさんのキャッチコピーが
広域にフラットな特性となっていても、
聴こえる音 ホントにフラットか?
むしろ、低域はある程度ブーストされているのが普通ではなかろうか?
音源も、放送も、ネットもある程度低域がブーストされているかと思うし、
低域に限らずフラットではないと思う。
マイクロフォンの音も
増幅したら、フラットなんてありえない。
ましてや、ギターアンプやベースアンプのフラットなんて思い込み。
ドラム、コントラバス、ギター、バンジョー、フルート、ヴァイオン、アコーディオン
生音そのままで素晴らしいアンサンブルを生み出すが、
PAで全てを同様に増幅してしまったら、
重なる音域帯が混濁してしまうし、
生音とは違う低音も鳴ってしまう。
環境は常に様々で、
最終的にには、その都度耳で判断するしかないのだけれど、
知識があって、理屈を知ってると
アンサンブルの中での音作り、サウンドチェックの作業を手早く行える。
まぁ、キリがない。
キリがないんだけど、
また、それが面白い。
★関連項目
【雑談☆カントク】YouTube vol.40
Fender Guitar amp. フェンダー ギター アンプ の EQ
イコライザー Bass Middle Treble について。
プロフェッショナルとアマチュア
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