SALSA ⑦ 1曲の流れ、展開。
楽譜をみると、音楽は 楽譜の左側から右側に向かって進んでゆきます。
ですが、実際に演奏するには、歌うには、踊るには、
ちょっと違った視点も必要です。
特にSALSAも、DANCE MUSICですから。
ひとつには、パートのループが繰り返されているという認識が大切です。
ループは、4小節、8小節、12小節といったパートの繰り返しです。
ループは、4,8,12個の小節に分けることができます。
1小節は 左から1,2,3,4と進んでゆきますが、
4つに分けてあるという認識がより正しいのかもしれません。
4分音符というその言葉の意味通りです。
そして、1曲の構造を理解することがとても大切になります。
前回も、簡単に触れましたが
例えば、1曲は、
・イントロ
・ひら歌 Aメロ
・ひら歌 Bメロ
・間奏
・ひら歌 Aメロ
・ひら歌 Bメロ
・Son montuno
・エンディングと進んでゆきます。
Son montunoからが、【 サビ 】に該当します。
ここが、盛り上がるところ、ダンスパート、踊るところとなります。
Son montunoは、繰り返されるループです。
そして、このSon montunoも、展開してゆきます。
・コロ ソロ
・コロ カンタ
・楽器ソロ
・2回目のコロカンタ
・Bomba (Timba , Songo などのCuban Salsa に多く含まれます。 )
・Mambo
今回は、この展開を全体の構造の中で紐解きます。
実際の楽譜とは、ちょっと違いますが、
流れだけを説明するための楽譜です。
①イントロ
②イントロ Conga in~
SALSA あるあるなのですが、
Intoro 4~8小節ほど、
Conga等のパーカッションが鳴っていない おとなしいIntoroから始まる曲があります。
お喋りしててもよいですし、
手をつないだり、組んだりしていても揺れる程度でOK。
②Congaが入ってきたイントロ
Congaのパターンのループをよく聴いて
ベーシックステップ開始。
慌ててスタートする必要なし。
その場での位置を少しずつ回転しながらなど
ほんの少しの移動しながらの ベーシックステップ。
お互いの後ろに見える景色がすこしずつ変化してるくらいの感じ。
自分の感じてるノりと お相手のノりを感じながら
ノりを微調整して気持ちよいベーシックを心掛けましょう。
アンダーアームターンや、クロスボディリード等
シンプルでベーシック動きを、
Aメロ、Bメロ、間奏等の展開する部分に たまにする程度が感じよいかもしれません。
『 こちらのお店には、よくいらっしゃるんですか? 』とかって、
よくみなさんお喋りされてますよね♪
『 今日は、お昼何食べたんですか? 』は、やめましょう。
『 餃子食べたのバレました? 』とか返事が返ってきたらあわてますよね。
みたいなことばかり口にされる方もいらっしゃいますが、
お互いに初心者さんのうちは、都合の良いネタかもしれませんが、
ダサい!と思われるかもしれません。よしておきましょう。
ガンガンに踊りたい方もいらっしゃれば、
クルっクル回りたい方もいらっしゃいます。
技なんかしたくないけど、ノッテ踏み込みまくりたい方もいらっしゃいます。
様々ないろんなスタイルに合わせるのが好き。という方もいらっしゃいます。
という方も結構いらっしゃいます。
まだ3回目って方も、はじめて1年って方も、
遊びにいらしたプロフェッショナルのダンサーさんってこともあります。
Son montunoに向かってそのあたりを感じ取れるとよいかもしれません。
さて、Son montuno に入りました !!
ここからが、いよいよダンスパートです♪
⑧ Coro (コーラス) と楽器の短いソロの
コール & レスポンスが はじまります。
このあたりから、少しノりノり加減で踊ってみましょう。
でも、できたらコーラスを一緒に歌ってみましょう。
コーラスが歌っていることが、この曲の主題です。
技は、コーラスの合いの手みたいな感じで繰り出してみてはいかがでしょうか。
⑨ Coro y Canta コロ カンタは、
コーラスとリードヴォーカルのコール & レスポンスです。
バンドの顔である、リードヴォーカルの腕のみせどころです。
リードヴォーカルは、自慢の歌唱力を見せびらかしているのではなく
ダンスフロアを煽るように歌っています。
まず最初の大盛り上がり部分ですから
コーラスを歌いつつ、
リードヴォーカルに呼応して少し派手に踊ってみましょう。
前回も触れましたが、
このCoro y Cantaの際、
ボンゴセイロは、Bongoから、Bongo Bell に持ち替えます。
勢いよく、走破性の高いノりで打ち鳴らされます!
ガンガンにノっちゃってください。
⑩ 続きまして、メロディ楽器のソロがはじまります。
トランペットだったり、トロンボーンだったり、フルートだったり、
ピアノだったり、トレスだったりのソロがはじまります。
いろいろなのですが、
アイディアのひとつとして、
少し落ち着いて踊るってのもありです。
ちょっと雰囲気をだしてベーシックでも良いと思います。
逆に、踊っている手を放して、互いにソロで踊るのもありです。
NY StyleやLA Styleでいうところのシャインの出しどころでもあります。
⑪ 2度目の Coro y Canta です。
2nd Coro とも呼ばれます。
リードヴォーカルは、1回目よりさらにダンスフロアを煽ります。
1回目のCoro とは少し別アレンジになっていたり、
Coro y Canta のループが1回目の時の半分サイズのループになったりもします。
ガンガンに踊ってしまいましょう !!
⑫ お待たせしました!!
Bomba です!!
Songo、Timbaと呼ばれるCuba 音楽とその派生には、
ほぼ Bombaというパートがあります。
伝統的なSONに そもそも Bombaは無かったのですが、
Cuba人達は、Bombaが大好き。
近年のSONには、Bombaがあるのも普通です。
Bombaって?
それまで、安定したリズムを刻んでいたベースが、
ティンバレスのド派手なフィルインをきっかけにリズムをストップします。
すると、あら不思議!!
パーカッション中心になったバンドが 返ってどんちゃん騒ぎになってしまうのです。
もちろん、パーカッションは、ここぞとばかりに大騒ぎ!!
リードヴォーカルは、
『 Mano Pa' Arriba !! 』手をあげて!! とダンスフロアを煽ります。
ダンスフロアは、両手をあげて、腰をグリングリンまわして呼応します!!
腰のまわし方含め、この部分の男女の踊り方は少し異なりますので、
詳しくは、インストラクターさんに教わってください。
ポイントは、Bomba に入るところを聞き逃さない!!
Bombaから抜けてCoro y Cantaに気持ちよくガーン!! と戻ることです。
私は、このBombaが大好きで、Bombaをしたいが故に演奏活動をしています。
Bombaは、Cuba音楽に登場しますが、
NY のSALSAでは、ブレイクが効果的に採用されることが多々あります。
Bandがブレイクして、PianoのTumbaoだけになったりします。
これもまた、大盛り上がりシーンですが、
NYのSALSAでは、
ポージングを含む動きの大きなダンス or シャインって感じですかね。
さて、いよいよエンディングが近づいてまいりましたが、
Coro y Canta の間に挟まれるパートがもうひとつあります♪
⑬ Mambo です。
あの有名な、Mambo No.5 など、ジャンルのとしてのMamboの由来でもあります。
ココで扱うMamboは、楽器で演奏される定型:決められたフレーズのパートです。
ソロのような、アドリブのフレーズではなく決められたフレーズのパートです。
対して、ジャンルとしてのMamboは、
この Son のMamboのパートだけを抜き出して拡張させ、
1曲を通して予め作曲された楽譜を演奏するダンスミュージックであり、
1曲全体がダンスパートのダンスミュージックです。
ちょっと雑な言い方ですが、
1曲全体が、Mambo Part の音楽を Mambo といいます。
ってな場面ですから、当然にガンガンに踊るパートです。
Coro y Canta に挟まれるわけで、雰囲気がかわるわけですので、
再度、手を放してソロで踊るのも大ありな部分です。
⑭ 最後にもう一度、Coro y Canta 最後の盛り上がり。
最後ですから、多いに盛り上がって踊ってください。
⑮ エンディングです。
締めですから、中途半端に歯切れ悪く終わるとダサいですね。
でも、様々なパターンありですから、どうするってのは無い。
沢山踊っていただいて対応に慣れてください。
あ!Salsa 1曲の構造として、
Salsa の展開についてお話してまいりましたが、
この各展開の際には、
バンドリーダーか、もしくはリードヴォーカルから指示がでます。
指示が伝わった後、
ティンバレス等パーカッションのフィルインをきっかけに
次の展開に移ります。
SALSA LIVEでは、この指示を目撃していただくことができますが、
DJが掛ける録音物でも、
歌や声で指示がでていることを確認できることが多々あります。
この辺も気にしていただくと面白いかもしれません。
SALSA 1曲の流れ、基本的には だいたいこんな感じです。
そしてヴァリエーションが様々です。
ひら歌が、
A A B A の流れであったり、
A B 間奏 B からSon Montunoであったり、
ABだけあっていきなりSon Montunoだったり、
Son Montunoの中身も順番も様々ですし、
Coro y Canta が3種類出てくるような曲もあります。
SALSAのDance に慣れるまでは、
次、なんの技 使おう?次はなんの技?
と、いっぱいいっぱいに なってしまうかもしれませんが、
技ありきで考えるのではなく、
曲の流れに呼応してゆくことを考えたら、
そんなに技の種類も必要ないですし、
そんなにガンガンに踊り続ける必要もないことに気付きます。
是非、実際のSALSAで確認してみてください。
でも、コレ覚えても、知ってても、
『 こ~ゆ~流れで踊らなければなりません !! 』
とかの発言をしないことを 強くオススメ します!!
男性も、女性も 知ってりゃ、その方がより楽しめるということです。
男性が、曲の展開に合わせてリードしてくれたら、
・おっ !? この人、音楽聴いてリードしてくれてるなぁ♪
・おっ !? おお!! 期待通りの展開 !!
・おっ !? 期待を裏切る技が飛び出してきた !! 面白い!!
・おっ !? この人わかってんねぇ~♪
となることでしょう♪
SALSA系のLIVEを観にいっても、
今回 ご案内したことは、SALSAやSONの様式美ですから、
BANDの演奏は、基本的にこの流れで進みます。
ダンスフロアは、この流れを知ったうえで呼応しています。
そして、BANDは、驚きのギミックや意外な展開を仕掛けてくれますから、
ダンスフロアは、さらに熱狂するのです。
あ! 私も、【 Ukkari☆Son 】というグループで演奏しています。
私たちのグループは、上手なグループではないので、
驚きのギミックや意外な展開を仕掛けられません。
でも、たまに言います。
『 今、そんなに一生懸命聴いてくれなくていいよ♪
ひら歌なんて、お酒買いにいったり、女性をダンスに誘ったりする時間だよ。
Son Montuno 入ったら踊って盛り上げておくれ♪ 』
今回、一連の流れでご案内した内容は、
とても大切なことですが、
楽器演奏経験者さん達や、ダンス経験者さん達にとっては
感覚的に一瞬で把握してしまえることでしょうし、
Salsa Dance のインストラクターさん方が敢えて時間を取って
説明することは時間的にもとても難しい事柄になります。
そんな事情がありまして、
ステップや技の説明をほとんどしない超初心者向けのSalsa Dance Lesson
として以前 ご案内していた内容です。
『 JunkStage SALSA !! 歌いたい !! 踊りたい !! 』にも
寄稿してご好評をいただいていた内容となります。
こうしなければならない !!
ではありません。
多くの方々と踊って楽しんでいただくための
参考としていただけましたら幸いです。
ポイント!!
・基本ステップ、技、ルーティン、細かな動きは、先生達にしか教えられない!
SALSA DANCE LESSONに通って教えていただきましょう。
・リズムトレーニング、SALSAの構造など 先生達にはそこまで割く時間がない。
自身で把握して反復練習するしかない♪
・習う以上に慣れろです♪
・レベルアップを目指して、難しい技や細かな身体の動きに挑戦する際は、
先生にプライベートレッスンをお願いするか、パフォーマンスチームに参加しましょう
★【雑談☆カントク】youtube スタートしました♪
こちらのBlog版同様に アマチュアバンド、ギターや機材、SALSA関連、海釣り入門の話題について雑談しています♪
是非、暇つぶしにご覧ください♪
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★次回は♪
Salsa ⑧ 今回の Salsa ネタシリーズ 一旦の締め。
★前回の記事へ⇒
SALSA ⑥ Son Montuno
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