続 マイクロフォンの使い方

 

おかげさまで♪

【 雑談カントク 】は、
わたしが、わたしなので当然かもしれませんが、
SALSA関連ネタが特にご好評いただいております。
ありがとうございます!

その次にご好評いただいておりますのが、
アマチュアバンドネタ♪
これも、わたしが、わたしで、楽器業界出身だからこその当然かもしれません。
ありがとうございます!


で!

演奏に出掛けた際などに、
どなたかに、お話しいただくのが、マイクロフォンの使い方の件。

【雑談カントク】さあ、バンドをはじめよう!⑦超重要!! ヴォーカル・マイクロフォンの使い方。

・『今までもマイクロフォンの使い方について言われてたんだけど、
  よくわからなかったし、そんなに大事だとも思ってなっかた。やっとわかった。』

・『あの件、うちのバンドのヴォーカルに前から言ってるんだけど、
  伝わらないんだよね。』

もちろん、そんなに沢山ではないですけど、そんな反響をいただいております。


そこで、今回は改めて少し表現を変えて書いてみます。













☆まず、前提として、

・有名なプロフェッショナルの歌手の方とは、ステージや機材の環境が異なる。

・ドラム、ベース、ギターなどの楽器が大きな音で鳴ってる中で歌わなければならない。
 楽器の音に負けない大きな声で歌わなければマイクロフォンは声を拾ってくれない。

⇒ でも、安心してください♪
 周囲の楽器の音を拾わずに、
 あなたの声だけをピンポイントで拾ってくれようとするマイクロフォンが存在します。
 そして、一般的には、その様なマイクロフォンが使用されています。
 使用されることが最も多いSHURE SM58 , BETA58もそうしたマイクロフォンです。
 だからこそ、距離や角度などを正しく使う必要があります。

・正しい角度や正しい距離がわからないということは、
 スピーカーから出てるご自身の声を聴く習慣がまだ身についていないということです。
 慣れていないととても難しいことなのです。
 マイクロフォンに向かって話してるのに『俺の声入ってる?』というシーンがあります。
 かなり大きな声がスピーカーから出てるのに、話してる本人にはわからない。
 そうゆうものなのです。

・ライブ会場の音響機器は、ヴォーカルや楽器の音量を増幅するための装置ですが、
 際限なく大きくできるものではありません。
 ヴォリュームを上げ過ぎると、ハウリング等を起こしてしまいますし、
 ハウリングを起こすまでもなく、その前の段階で変な音がしはじめます。

 大抵の場合、マイクロフォンのヴォリュームは、
 既に最高の音質が得られるところまで増幅されています。

 あとは、ご自身でマイクロフォンに向かって声を入れるしかないのです。


☆大前提をもうひとつ。

 どこへ向かって歌います?

 正解は、
 ・お客さんに向かって歌う。
 ・前に向かって歌う。

 もうちょっと気の利いた正解は、
 ・あのお客さんに向かって歌う。
 ・あそこに向かって歌う。
 ・会場の奥まで声が届くように歌う。
 ・会場の奥の壁を突き抜けるように歌う。


では、実際の使い方を改めて。

① マイクロフォンに口が着いてしまう距離。









これは、
バンドの音が大き過ぎて、自分の声が入らない時、
ご自身の声が小さ過ぎて入らない時。
このようにするしかありません。

ここで大切なのは、1点。
前に向かって歌おうとしてるのですから、
声の向かう方向にマイクロフォンの軸を真っすぐに持ってきています。
声の向かう方向にマイクロフォンの軸を真っすぐに持ってくることが何よりも大切。

ハードロック、ヘヴィーメタルのヴォーカルの多くがこの使い方をしています。
この使い方をしないと、自分の声をマイクロフォンが拾ってくれないからです。

1980年代は、ハードロック、ヘヴィーメタル全盛時代でしたが、
この頃にアマチュアバンドをされていた方々のほとんどが
この使い方が身についてしまっています。

この使い方には、欠点があります。
口と、マイクロフォンが近すぎると低音が入り過ぎてしまうのです。

ハードロック、ヘヴィーメタルではあまり問題がないかもしれません。
また、フォークギター1本弾き語り等の際には、低音が稼げて良い効果を得られる場合もあり得ます。



② 基本的な正しい使い方。












ここで大切なのは、1点。先程と一緒です。
前に向かって歌おうとしてるのですから、
声の向かう方向にマイクロフォンの軸を真っすぐに持ってきています。
声の向かう方向にマイクロフォンの軸を真っすぐに持ってくることが何よりも大切。

ただ、写真では、ちょっとマイクロフォンから離れすぎています。
ご自身の声がスピーカーから最良の音で聴こえるように
マイクロフォンを真っすぐに近づけてください。
お口から、3~5cmの距離で最良の音を得ることができればBESTです。

※メインヴォーカルではなく、コーラスパートを歌う際など、
 元気な声で歌うべき且つあまり大きな声にならない様にしたい場合には、
 写真の様にある程度の距離をとった方が良い場合もあります。

※マイクロフォンがお口から10cm以上離れてしまった時の欠点は、
 低音が入りにくくなりスカスカの音になってしまうかもしれません。
 このあたりも、よくご自身の耳で確認してください。


③ 正しい使い方。 Vol.2









先程の大前提、どちらに向かって歌います?に関係します。
前に向かって声を届かせようとして歌うわけですから、
声は少しだけ上に向かって歌うことがあると思います。
写真はちょっと極端ですが、
少しだけ上から角度をつけて構えるのも正解です。



















これもまた、お見苦しいわたしの写真で心苦しいですが、
先週日曜日の演奏シーンです。
ご覧の様に微妙に上から角度をつけて口を狙っています。


④ これは、間違い。















一番多い間違い。
有名なプロフェッショナルの方の多くもこうした向きで使ってますからね♪

・プロフェッショナルの方がこうした使い方で使用しているマイクロフォンは、
一般的なダイナミックマイクロフォンではなく、
コンデンサーマイクロフォンを使用している場合も多くあります。
コンデンサーマイクロフォンであれば、間違いではない。

・プロフェッショナルの方の様に、大きなステージでは、
 ドラム、ベース、ギターがあってものステージ上は、
 そこまで大音量になっていない場合があります。
 アマチュアの様に小さなステージにドラムもベースもギターもいる状態とは異なります。
 また、プロフェッショナルの方の場合、機材が異なりますから、
 マイクロフォンの使い方が誤っていてもかなり積極的な補正ができます。

この向きの使い方の最大の欠点は、
もっとも重要な声の中域を拾いにくくなってしまうことです。

さらに最悪は、離れれば、低域も入りにくくなってしまいますし、
拾いたくない周囲の楽器の音を拾いやすくなってしまいます。
逆に近づけば、中域がないのに低域は過剰に入ってしまいますのでお話になりません。

大例外:昔の歌謡曲も歌えるようなプロフェッショナルの方には、
ダイナミックマイクロフォンにこの様な角度で声を入れられる方がいらっしゃいます。
前歯の裏に声をあててはね返らせるみたいなことを仰る方もいらっしゃるのですが、
神業です。プロフェッショナルの方でも普通はできない技です。



⑤ よくある間違い。
















マイクロフォンの正しい向きを教わった方が、まずすることです。
ご本人は、声を出し方向にマイクロフォンの軸を真っすぐ構えているつもりでも、
実際には、顎にマイクロフォンが向かってしまっています。
これでは、声を充分に拾えません。

慣れないうちは、鏡などで向きを充分に確認してみましょう。



マイクロフォンの正しい向きと距離で歌うようにすれば、
次第にスピーカーから出ているご自身の声を聴きとれるようになってくるはずです。
⑤の形で外れてしまってもご自身で気がつけるようになってきます。

また、いわゆる音が良いステージであれば、
②と③の微妙な角度による違いにも気がついてくるはずです。


ステージでご自身の声が聴こえないと思ったら、
まずは、楽器の音が大きすぎるか、
ご自身のマイクロフォンの使い方が間違っています。

アマチュアの場合、
①の使い方をされる方はまぁまぁいらっしゃいます。
②③の使い方ができる方は少数です。
大半の方が④の誤った使い方をされています。

誤った使い方を長くされていた方の場合、
おそらく頑張って大きな声で歌おうとされてきたはずです。
正しいマイクロフォンの使い方を覚えても
最初は、それまでに身に着いた通りの歌い方になってしまいますから、
怒鳴ってる、怒ってる様な声がマイクロフォンに入ってしまいがちです。

この点も、スピーカーから出てるご自身の声をよく聴いて調整してみてください。


ヴォーカルも、そもそもとても難しい。
発音、発声の誤りからして、テンポに対して遅れる原因にもなりますし、
ピッチが下がる原因にもなります。
気を配ればならない微妙なことがとても多いので、
マイクロフォンの使い方レベルは、練習段階で習慣化しちゃうことがおすすめです。

ヴォーカルは、難しい。
マイクロフォンの使い方なんて、比べようがないほど簡単。

楽器も難しいけど、ヴォーカルも本当に難しい。

わたしもちょっとはレベルアップできるように頑張ります♪


※今回のお話は、
 SHURE SM58等の 単一指向性のダイナミックマイクロフォンにあてはまりますが、
 超単一指向性のSHURE BETA58等には、もっとあてはまります。








★【雑談☆カントク】youtube
vol.5【マイクロフォンの使い方】~前振り編~


vol.6【続・マイクロフォンの使い方】~ 距離と角度 ~


★次回は♪
【雑談カントク】アマチュアバンド それはヤっちゃダメ!!

★関連項目
【雑談カントク】Microphone Cable の長さ。

【雑談カントク】店舗 音響機器の闇 ②

【雑談カントク】SM57 と BETA57

【雑談カントク】SM58 と BETA58

【雑談カントク】楽器、マイクロフォン、オーディオ ケーブル ( シールド ) の おすすめ ③ マイクロフォン ケーブル編

【雑談カントク】さあ、バンドをはじめよう!⑦超重要!! ヴォーカル・マイクロフォンの使い方。

【雑談カントク】さあ、バンドをはじめよう!⑥譜面台とマイクロフォンスタンド


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【雑談カントク】2024 阿佐ヶ谷JAZZ STREETS 南阿佐ヶ谷すずらんJazz Streets バラエティ&ストリート会場

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